代表か、明治か。悩みながらも得た経験や信念をチームに還元するつもりだ。
明治と代表 その狭間で…
副将への就任は、周りからの声と、「やらないといけない立場」という自覚もあり、責任を持って引き受けました。ただ僕自身、声で引っ張るタイプではなく、BKをどうまとめていくべきか、チームが始動した当初は不安も大きかった。でも、この春シーズンを通して徐々に変わっていきました。BKリーダーには安田(昂平)がいますし、SHの登根大斗やFB金昂平といったメンバー争いにからむ4年生たちが、練習中によく話してくれます。最上級生の自覚がBK全体の成長につながっているのはうれしいですね。秋濱はこの春、JAPAN XVの海外遠征やエディージャパンの菅平合宿のメンバーに選ばれるなど、代表活動に多くの時間を割いた。そこには桐蔭学園の同期で、現在はそれぞれ帝京と早稲田で主将を任される、青木恵斗と佐藤健次がいた。
春のチームづくりの大切な時期に、1カ月弱いないこともありました。副将の立場で、それだけの期間を離れるのは正直不安で…。監督とも話し合い、「人間や選手として成長できる貴重な機会。そこで得たものや刺激を明治に持ち帰ってほしい」と。その言葉で参加を決めました。
海外に行っている間も映像を見られるシステムを使って、練習や部内戦をチェックしていました。(JAPAN XVには)明治の2年生の選手が多く選ばれていて、彼らとはたくさん話せましたし、成長していく姿を間近で見られて頼もしく感じました。
青木や佐藤とは、大学やシーズンを話題にすることも多くありましたね。菅平合宿では、「そろそろチームにもコミットしないといけない」という話にもなりました。でも、佐藤健次は代表に呼ばれて、「そこに行きたい」と。
青木は僕と同じで、どちらかと言えばチームを気にしていました。「春はここ(菅平合宿)で一度終わりにして、大学にフォーカスしたい」と。こうした(高校の)同期と試合ができるのは楽しみです。だからこそ、本番ではしっかりと勝ちきりたい。それは絶対に目指さないといけません。
攻守ともにチームの コネクションを大切に
新しいHCの高野(彬夫)さんは気さくな方で、僕ら選手の側からも話しやすい。下級生やFWにも声をかけてくれるので、すごく助かっています。その高野さんがディフェンスの枚数のバランスや整え方を見てくれて、帝京戦では実践できました。明治には高いスキルを持った選手が多くいますが、アタックもディフェンスも、チームでコネクションをつくることが大事。僕は一つひとつのプレーの精度を大切にしたい。ミスボールへの反応や、バッキングのエフォート。こうした小さなプレーが勝利に近づく方法だと思っています。副将である以上、少しでも浸透するように責任を持って、その姿を見せていくつもりです。