なかなか紫紺は着られなくとも、懸命に努力を続ける4年生がいます。こうした最上級生たちの努力がチームの土台といっても過言ではありません。10月の立教戦で初めて紫紺のジャージーに袖を通し、Cチームのゲームキャプテンを務める機会も多い柳田治久選手に話を聞きました。
シーズンが終わるまでは紫紺を着る希望を捨ててはいけない
スターが集う明治のなかで自分にはなにができるのか
立教戦が4年目で初めての対抗戦出場でした。個人の最大の目標を達成できて、すごくうれしかった。その一方でたくさんの方に連絡をもらい、紫紺を着る責任も再認識しました。メンバー入りがわかってからの緊張感はすごかったですね。落ち着いて眠れない日が続き、当日はより緊張が高まりました。でもピッチに入ると、不思議と落ち着けて。持ち味のひたむきで泥臭いプレーができたと思います。 いまはFLですが、入学当時はBKでした。上級生には森勇登さん(現・東芝)などスター選手ぞろい。明中時代は引っ張る立場だったのに、明治ではまったく通用しない。当然ペガサスには上がれず、ずっとルビコンのまま。下級生のころはラグビーをやめたい、とよく思っていましたね。 でも、この苦しい時間が自分を変えてくれました。力で劣るのなら、なにをしてチームに貢献すべきか。出た答えは立教戦でも意識した泥臭いプレー。下働きも手を抜かず、ルーズボールには身体を張って飛び込む。チームが負けていても常に声を出す。ひたむきな姿勢で取り組み、周囲の信頼を得よう、と。ルビコンは精神的にタフな練習に時間を割くので、メンタルを鍛えられたのも大きかった。2年の冬にいまのポジションに転向してからは、少しずつですが仲間の信頼を感じられるようになり、プレーでも強みを発揮できています。
決してあきらめず挑戦する姿を後輩に見せる
これから大事になるのは4年生のまとまり。どのカテゴリーでも、たとえケガをしていても、スタッフを含めた全員の結束が重要です。とくに、わたしのようなBチームの選手は、シーズンの最後まで紫紺を着る希望を捨ててはいけない。Aでの出場を本気で狙い、チャレンジする姿勢を後輩に示し続ける。4年生全員が同じ気持ちですし、それがいずれ明治の財産になります。 わたしも当然、明早戦に出るつもりです。そして、身体を張り続けてチームを助ける。相手が早稲田でも、国立のピッチでも、それは変わりません。