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【石田吉平主将】「見返りを求めず いちばんキツイことを愚直に繰り返す」(VOL.31)

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歴史ある明治大学ラグビー部99代目の主将に就任した石田吉平。東京五輪を経験するなど、選手としても突出した実力を持つウイングは、チーム一体となって大学日本一を目指す。  

下級生の意見も取り入れ全学年でひとつのチームになる

 主将に就任した直後は、自分に務まるのだろうかという不安が大きかったのが正直な気持ちです。 しかし、「明治を勝てるチームにする」と覚悟を決めたことで、心構えが変わっていきました。 具体的にはすべての練習で自分が先頭に立ち、他の選手の見本になるプレーを心がけています。 僕の明治大学ラグビー部主将のイメージは、常に先頭を走っている人。 見返りを求めず、いちばんキツイことを愚直に繰り返す。 そういう姿を3年間見てきました。 だからこそ今季は、自分がそういう姿勢、態度で日々の練習に取り組まないといけません。 神鳥監督からも、「まずは自分のプレーをしっかりとやってほしい」と言われているので、パフォーマンスを上げることを常に意識しています。
 昨季までのチームと比較して、もっとも違いを感じるのは下級生の存在感です。 3年生以下、2年生を含めて練習段階から声がよく出ていて、思ったことを率直に話してくれます。 昨季はAチームのメンバーが頻繁に入れ替わっていたので、多くの下級生がメンバー入りして公式戦に出場しました。 そこで得た経験や自信をもとに、チーム全体で共有しようという姿勢を示してくれています。
 大学ラグビーは最上級生のまとまりが大事なのは当然ですが、4年生だけが結束しても本当の意味でのチームにはなりません。 新チームが始動したとき、「全学年の選手がひとつになってこそ、本当のチームになれる。だから、下級生の意見も取り入れていこう」と、ミーティングで話しました。 練習以外でも、学年に関係なく集まって意見交換できる場を頻繁に設けているので、今後も続けていきたいですし、僕自身、すごく助かっています。

大学選手権の決勝で勝てるクオリティを目指す

 昨季、(大学選手権の)優勝を逃した一番の原因は、帝京の圧力に負けて、自分たちのプレーができなかったことです。 具体的にはコンタクトプレーやブレイクダウンの場面で、フィジカルの弱さを痛感しました。 その弱さがディフェンスに出ていたので、今季はそこを改善して強みに変えられるように、春から取り組んでいます。
 激しいコンタクト練習や、タックルの技術的な部分の習得に加えて、特に重視しているのがブレイクダウンです。 〝大学選手権の決勝で勝てるクオリティ〟を目標に、「いまのままでは全然足りないよね」などと言い合いながら、激しさや質を求めて、この春は自分たちを追い込んでいっています。
 今季で99代目という歴史あるチームの主将を任され、とても大きな責任を感じています。 何より、僕たちの代は日本一をまだ経験していません。 今季こそ大学選手権優勝という結果を残し、また新たな歴史を作って、来季の100周年につなげたいという想いが強くあります。 皆さん、今年も応援のほど、よろしくお願いいたします。