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リベンジ、飛躍─。下級生たちの誓い(VOL.31)

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大学王者の座をつかむには4年生だけでなく、下級生の力も欠かせない。 中心選手や新戦力、そして復活を期する選手など、それぞれの立場から今季にかける意気込みを聞いた。

SO/伊藤耕太郎
FBや13番にもチャレンジしていく


 昨季のまだ慣れないうちは持ち味のランやプレイメイクでいいところを見せられなかったのですが、先輩方にアドバイスをもらったことで、ランに関しては徐々に力を出せるようになっていったと思います。
 今季もクイックテンポな攻撃的ラグビーを継続していきますが、昨季と異なるのはアタックもディフェンスも選手主体で、より自由な発想でプレーしていく点です。 昨季は事前の決まりごとに縛られ過ぎてしまい、実際のゲームではうまくいかないケースが多くありました。 その反省を活かし、選手のしたいプレーや意見をコーチ陣に相談して実践することが増えたと思います。 またBK全体で目指しているのは、キックを多用した立体的なアタック。 ずっとボールを回しているだけでは相手も楽なので、裏のスペースが見えたら蹴っていけるように、BK全員がキックのスキルアップに取り組んでいます。
 個人としては今季、FBや13番にもチャレンジしています。 特に13番は個人的にも好きなポジション。 自分が入ることで外側のFWを活かした、いいアタックができると思っています。 そしてどのポジションに入ったとしても、持ち味のランでラインブレイクを狙っていきたいですね。

CTB/石塚勝己
日本一の瞬間にグラウンドに立っていたい


 シーズン当初の神鳥監督との面談で、「今季は紫紺を狙える位置にいる」という話をされました。 実際にその通りになって、ここまではいいシーズンを過ごせています。 昨季、ジュニアのゲームを多く経験して、強みのディフェンスのレベルが上がり、自分のプレースタイルを確立できたことが大きな理由だと思います。
 初めて紫紺に袖を通したのが、4月の東日本セブンズ。 それほど緊張はしませんでしたが、このジャージを着るために明治に入ったのでとても嬉しかったですし、それと同時に代々の先輩たちが築いてきた歴史を壊してはいけないという責任も強く感じました。 さらに15人制での初紫紺が札幌ドームでの明早戦。 小さい頃からラグビーをやってきて、いちばん見てきた試合なので、セブンズとは緊張感が違いましたし、何とも言えない感動もありました。 そういう状態のなかで、持ち味のディフェンスでチームに貢献できる場面を作れてよかったです。
 スタメンを狙う13番は攻守の起点になるポジション。 キックなどスキルの面でまだまだ足りない部分も多いので、そうしたところは改善していきたいですね。 そして大学日本一の瞬間に、グラウンドに立っていられるように頑張ります。

FL/福田大晟
負傷を乗り越え飛躍を誓うシーズン


 昨季は対抗戦開幕直前に首を負傷してしまいました。 1ヵ月ほど安静にしなければいけない期間があり、リハビリを始められたのが9月の終わりから10月の初め。 ようやく公式戦に復帰できたのが(大学選手権の)準々決勝の早稲田戦だったので、約3ヵ月のブランクを余儀なくされました。 春から結果を残して、秋のシーズンも継続してスタメンで出たいと思っていたので、本当に悔しかったです。 ただケガをしてしまったのは仕方ないと割り切り、「シーズン中にはメンバーに戻れるように治そう」と気持ちを切り替え、リハビリや練習を1日1日頑張りました。 また負傷したのが首だったこともあって、タックルの姿勢や入り方を見直せたのは大きかったですし、学ぶことの多い経験になりました。
 今季新たに取り組んでいるのは、ボールキャリーでの相手への当たり方。 自分は小さいので、身体の大きな相手に真正面からぶつかっても意味がありません。 当たる瞬間にステップを含めて身体をズラすことで、少しでも前にボールを運べるように動きを改善しています。 そして、強みである運動量とディフェンスにも磨きをかけて、「あいつなら絶対に止めてくれる」という安心感をチームに与えられる存在になりたいですね。

LO/佐藤大地
紫紺に袖を通して得られた自信


 初めて紫紺を着たのが、昨季の(大学選手権の)準決勝の東海戦。 前日に亀井茜風さんがケガをして、急遽、自分が代役に選ばれました。 そのときは実力も、気持ちの面でもメンバーに入れる力はないと自分では思っていたので、本当にビックリで(笑)。 短い時間でしたがゲームに出て真剣勝負の場を経験できたことで、それまであったネガティブな気持ちが消えて、自分の可能性を信じられるようになりました。 それは今季も続いていて、昨季と比べて練習中に声が出せるようになるなど、前向きに取り組めています。
 メンタルが変わったことで、プレーにも変化が出てきました。 以前はアタックが苦手だったのですが、コツをつかんで前に出られるようになりましたし、ディフェンスを含めて力強いプレーができています。 あとは姉(編集部注:佐藤優奈選手)の存在も大きいですね。 女子日本代表に選ばれていて、その姉に追いつきたいという気持ちもモチベーションのひとつになっています。
 自分は183cmと、LOとしては身長が低いほうなので、ラインアウトで劣ってしまうのは仕方ありません。 そのぶんジャッカルやキャリーなどフィールドプレーのディティールにこだわって、まずは常にメンバー入りできるように努力していきたいです。