明大ラグビーファンクラブ

最新ニュース

“明治の核”で早稲田を圧倒 FW第1列の意地を見せる!(VOL.21)

このエントリーをはてなブックマークに追加

今季、スクラムで好調を維持する明治。
相手を圧倒できる理由はどこにあるのか。
そのキーマンであるフロントロー3人に話を聞いた。

PR 祝原涼介(4年)
FW8人がひとつの拳(ナックル)になって押し切る!


今季のテーマはフロントロー

 昨季はスクラムが失速してしまった部分がありましたが、今季は春シーズンからしっかり積み重ねられています。
滝澤さんがFW コーチに就任して2 年目ということもあって、個人のベーシックスキルが上がり、フロントロー3人での攻め方もバリエーションが増えたことが大きいですね。昨季はバックファイブの押しを強くすることが大きな目的で、今季はその押しを僕らフロントローがどう生かすかがテーマ。滝澤さんがよく言うのは、「FW8人がナックル(拳)になって押せ」と。そうやってひとつの塊になって押していくイメージが、よい結果に結びついていると思います。
 フッカーの(武井)日向は、肩の使い方や戦略に対して意識を持ち始めました。スクラムの軸としてリードする意識が芽生えていますし、いろんな駆け引きができるようになって本当に助かっています。(安)昌豪はコミュニケーション能力が高くて、いろんなアイデアが出てくる選手。フィットネスも高くて、ハンドリングもうまい。最近はトライセンスも出てきて、今後は明治の得点源になるかもしれない選手ですね。
 

状況に応じてスクラムを使い分ける

 夏合宿の天理戦では、今季初めてスクラムを押されて、みんながパニックになりました。それ以降は、押されたとき、イーブンだったとき、押したときと、それぞれのパターンで組み方を事前に話し合ってゲームに臨むようにしています。その甲斐もあって、僕自身、昨季よりも余裕を持ってプレーできていますね。慶應戦で最後に決められたトライは、スクラムを押したからこそ起こったもので、改めて勉強になりました。この先、似たような状況になれば、あえて押さないことも選択肢のひとつになると思います。それもスクラムの一部だと思って見てもらえると嬉しいですね。
 明早戦は注目度も上がりますし、何が起こるかわからないゲーム。僕はあまり緊張するタイプではなく、ビッグゲームだとワクワクするんですよね。特別な意識を持ちすぎずに臨みたいですね。スクラムでプレッシャーをかけられれば、相手はいいアタックができなくなりますから、ブレイクダウンやラインアウトを含めて、今年の明早戦のキーポイントはFW。明治を勝利に導けるように頑張ります。
 

ファンクラブ会員からQ&A

Q.昨年の明スポの座談会記事で、趣味が「魚釣り」だと話されていましたが、ラグビーと魚釣りで何か共通するものはありますか?
A.強いて言うなら駆け引き(笑)。魚によって、すぐに引くのか、食わせにいくのか。釣れないときこそ駆け引きですね。

PR 安 昌豪(3年)
スクラムと運動量にこだわって早稲田に勝つ!


スクラムには手応えあり!

 現状、スクラムでペナルティを誘うことはチームのひとつのオプションになっていますし、相手にとっても脅威だと思います。スクラム自体は昨季と取り組んでいることに変わりはありませんが、それを継続して、意識を高く持ってやれていることが、今につながっています。明治と言えば重戦車というイメージですし、他のチームに絶対に負けてはいけないところなので、プライドを持っています。
 フッカーの(武井)日向は下級生の頃からゲームに出ていて、周りからの信頼も厚く、本当に信用できるプレーヤーです。僕らがスクラムに関して意見を出せば、それをくみ取ってまとめてくれるのですごく頼りになります。祝原さんは周りをすごく見ている選手ですね。3番というキツいポジションに関わらず、試合中でも僕に対してアドバイスをくれますし、相手チームの選手にも言えるタイプ。僕は自分のことで精いっぱいになってしまうんですけど、いろんなところに目を配れるのは本当にすごいです。
 僕自身も今季はスクラムにこだわっていて、そこでチームに勢いを与えられているという手応えがあります。
ここからは大きくて重い選手がいたり、変わった組み方をするチームとも対戦することになりますが、詰めが甘くならないようにしっかりと準備をしていきたいです。
 

昨季の悔しさをぶつける

 個人としては、中学・高校から走るスタイルのチームでプレーしていて、それを今も継続しています。相手チームも含めて、「一番走るフロントロー」であることが目標。田中監督からも「すべてのプレーを高いスタンダードでできることが大事」と言われているので、あらゆることにフォーカスしながら、これからもやっていきたいです。
 昨季の対抗戦は明早戦だけ出られず、スタンドで見ているときに「このゲームを逃したのか」と、本当に悔しい気持ちがわいてきました。まだ出られるかどうかはわかりませんが、思い入れは強いですし、ケガなく当日を迎えたいと思います。今季の早稲田はFWとBKが一体となったチーム。僕らがしっかりコミュニケーションをとりながらプレーして、簡単に崩れないように、しっかり準備をして臨みたいです。
 

ファンクラブ会員からQ&A

Q.オフィシャルHPの部員紹介で、目標とする人物が「理想の自分」となっていますが、具体的にはどんな姿が“理想の自分”ですか? 
A.みんなに信頼してもらえる人間ですかね。去年から体作りに取り組んでいて、そうやって頑張っている姿から信頼を集められるようになれればと思います。

HO 武井日向(3年)
プレッシャーをかけ続ければ絶対に勝てる!


高まるリーダーの意識

 スクラムはどの試合でも圧倒できていて、自信を持っています。そうした中でも課題を見つけられていますし、これからも伸びしろはあると思いますね。
 高校時代はナンバーエイトだったこともあって、1年生の頃はスクラムに関して何もわからなかったんですが、徐々に理解できるようになってきました。滝澤FW コーチは同じフッカー出身なので、肩の使い方やコントロールの仕方など、こだわっているところを指導してくれます。僕自身、上級生になりましたし、いつまでも先輩に頼り切りではいけないので、自分がフッカーとしてスクラムを引っ張っていくという意識はかなり強くなりましたね。
 

8人全員が同じ絵を描く

 イワさん(祝原)や(安)昌豪とは本当にいいコミュニケーションがとれています。2人とも練習の段階から、「ここがよかった」とか「もっとこうした方がいい」とか、毎回フィードバックをすごくしてくれて、それがいいスクラムにつながっていますね。
 昌豪は運動量豊富なプロップで、ゲーム中も常に動いています。スクラムに関してもU‐20のときから一緒に組んでいるのでフィットする感覚はありますね。イワさんはもし対戦相手だったら、一番嫌な選手。相手の2番、3番に同時にプレッシャーをかけられますし、本当に強くてうまくて、パススキルも高い。でも慶應戦がそうだったように、僕ら3人だけでなく、誰が入っても遜色ないスクラムを組めることが、今の明治の強み。練習の段階からチーム内でファイトしていますし、組み終わるたびにお互いに意見交換をして、8人全員が同じ絵を描けるように積極的にトークできていることも大きいと思いますね。
 一方で、ラインアウトのスローイングに関してはまだまだ課題があります。雨や風などの環境に左右されるところがあるので、そうしたことが気にならなくなるように、もっと練習して自信をつけていかないといけません。
 明早戦では、僕らFW が自分たちの力を精いっぱい出して、スクラムやブレイクダウンなどでプレッシャーをかけられれば問題ないと思います。確実に勝てるように、相手にとって嫌なプレーをし続けたいです。
 

ファンクラブ会員からQ&A

Q.試合中、スクラムを組んでいるときに対面の相手選手と何か会話することはありますか?
A.相手と話すことはあまりありません。一番大事なのは自分たちがやりやすいスクラムを組むこと。相手がそれを嫌がるようなプレーをしたときには、レフェリーに「よく見てください」と伝えることはあります。