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吉田義人監督Interview(後編)指揮官に聞く、4年目の展望(Vol.2)

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吉田義人監督Interview(後編)
指揮官に聞く、4年目の展望


〝攻撃的でアグレッシブなラグビースタイル〟が竹内組のチームカラーです。

9月16日に北海道・月寒ラグビー場にて行われる立大戦を皮切りに、2012年関東大学対抗戦がいよいよ開幕となる。開幕直前号となるVol.2の後編では、今季の明治のチームスタイルを中心に話を伺った。


各選手の特長や能力を活かすために積極的なポジション変更も行う
対抗戦の開幕を間近に控え、今回は私が毎年、どういうコンセプトでチームづくりを行っているのかに触れつつ、今季の竹内組のチームカラーについて少しだけお話ししたいと思います。
私は常に、その選手がどのポジションでプレーすれば、己の最大限の能力を引き出してあげられるかを考えています。適材適所を念頭におきつつ、必要とあれば選手のポジション変更も積極的に行います。北島忠治監督もそうでしたが、私も実際にLOやNO・8を務めていた西村雄大をCTBに、FLを務めていた斉藤春樹をWTBに転向させました。その選手の特長が活きると思えば、迷うことなくコンバートを決断します。
さて明治大学ラグビー部には1年~4年まで約100人ほどの部員がおり、互いに切磋琢磨しています。この中から練習や試合であらゆる可能性を試しながら、私は各選手の特徴や能力を見極めていきます。すべての選手に紫紺を着るチャンスがありますが、公式戦でチームが勝利をあげるためには、ある程度の時期から、レギュラー候補を絞りこみ、チームを成熟させていく必要があります。
そして当然ながらチームづくりのポイントとなるのが最上級生、4年生のカラーです。昨年で言えば、どちらかというとディフェンス力の優れた選手が多かったため、その特長を強みに、チームづくりを進めていきました。そういう視点から見れば、今年の4年生は前年と対照的とも言えるでしょう。

アタックセンスに秀でた選手が揃う竹内組
竹内主将や4年生をはじめ、今年のレギュラー格のプレーの特長を見ると、アタックセンスに秀でた選手が多く揃っていて、一人ひとりがしっかりと相手に勝負を挑むことができます。そういう意味で〝攻撃的でアグレッシブなラグビースタイル〟が竹内組のチームカラー。昨年とは一味違った攻撃をお見せできるでしょう。
私自身が描く理想のラグビースタイルは、力強さに加えてスピード感に溢れたものです。今までの明治には、力強さはあってもスピードやアジリティが不足していました。しかし監督就任以来、4年間かけて、フィジカル面を地道に強化してきました。今の選手たちならば、そのスピードやアジリティも十分に発揮できる時期に来ていると感じています。
スピードやアジリティが重要と言っても、ラグビーはセットプレーから始まる競技です。スクラム、ラインアウト、キックオフ……ここをしっかりと精度を上げてマイボールを獲得しなければなりません。当然ながら、ボール争奪戦で負けないためのフォワードの強化は不可欠です。そうやってまずはボール奪取率を上げ、攻撃を仕掛け、次にチームのディフェンス力を磨いて相手の攻撃を阻む。そこから奪ったボールを、継続的なアタックで相手のディフェンスを破りトライを重ねていきたいと思います。
秋シーズンを迎えるにあたり、大学日本一を奪還する姿勢は一貫して変わりません。今年の4年生は私が就任年に入部してきた選手たちです。私が4年生で大学選手権で優勝して、日本一になったように彼らにもその経験を味わせてやりたい。そのためにチームに全身全霊をささげ、選手と一緒にまい進していきます。どうか竹内組を最後まで応援していただければ幸いです。