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2018年度主将 SH 福田健太 『一人ひとりがしっかりとラグビーに向き合う』(VOL.19)

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一人ひとりがしっかりとラグビーに向き合う

22 年ぶりの大学日本一に向けて、舵取りを任される福田健太主将。
チームとして明治が目指すべき道は――。
新主将に決意を聞いた。


 

外国人選手に負けない身体を作る!

――春季大会の初戦は王者・帝京との対戦でしたが、見事に勝利しました(17○14)。


 入学してから一度も勝てなかった相手に勝てたことは素直に嬉しいですね。
チームとして特別なことはしていませんが、個人で強化に取り組んでいるフィジカルやアジリティの成果がグラウンドで出せました。あとはラグビーに対するひたむきさですね。
それを80分継続できた結果だと思います。


――ゲームメイクするうえで気をつけたことは?


 ゲームの入りです。
昨年の夏合宿と対抗戦は、入りの悪さが原因で負けました。
一方、(選手権の)決勝戦は入りがよくて、あれだけのゲームができた。
そこを特に大事にしました。


――今季からのルール変更で外国人選手の同時起用が3人まで可能になり、実際に帝京は3人の外国人選手をスタメンに並べてきました。


実際に戦ってみて、これまでの2人起用との違いは感じましたか。
 ゲインできる選手が1人増えるというのは、僕たちからすればとても嫌なことです。
でも、それは言っても仕方ありませんし、明治も〝外国人選手に負けない身体作り〟をS&Cのテーマとして取り組んでいるので、一人ひとりがレベルアップしていくしかないですね。
逆に言えば、外国人選手が3人出ているチームに勝つのはすごいこと。
それをモチベーションにしていけばいいと思います。


――現時点での帝京との力関係はどう感じていますか。


 劣ってはいないですが、だからといって10回戦ってすべてに勝てるかと言えば、それは難しいです。
明治、帝京どちらにせよ、圧倒的な力の差があるわけではないので、対抗戦と選手権にピーキングを合わせていくことが一番重要ですね。

プレーでの持ち味は消さない!

 

――田中監督から直接、主将に指名されましたが、そのときの気持ちは?


 明治の主将を務めるというのは本当に光栄なことです。
ただし、結果が求められますし、自分が先頭に立たないといけないので、そういう意味では当然プレッシャーはあります。
これでもし、悪い成績に終わってしまったら応援してくださるファンの方にも申し訳ないですし。


――昨年、大学選手権で準優勝という結果を出せたのは、4年生にまとまりと一体感があったことが要因のひとつだったと思います。昨年の4年生は、福田主将にはどう見えていましたか。


 冷静に分析する人もいれば、(前田)剛さんのように熱い人もいて、すごくバランスのいい代でしたよね。
 僕らの代は人数が少ないうえに、個性の強い選手が多いので、昨年の4年生と比べてバランスが取れているかと言うと……(笑)。
でも、それがいまの4年生全体のキャラクターですし、そういう強い個性が同じ方向を向いたら絶対にいいチームになれる。
その強い個性を強みに変えて、僕らの〝味〟を出していきたいです。


――その中での福田主将の役割は?


 自分の強みは、グラウンドに立ち続けられることと、フィットネス。
チームが苦しいときに声を出し続けたいですね。
あとは、SHというポジションなのでチーム全体を見て、うまくいかないときに原因を探ってフィードバックできる役割を担いたいです。


――歴代主将の多くが重責から、ややプレーが小さくなってしまうという悩みを抱えてきました。


 自分の持ち味は、強気で積極的に仕掛けるプレー。
それがなくなると、SHとして何も残りません。
もちろん、しっかり考えることは大事ですが、まずは自分のプレーを消さないようにしたい。
だから、自分だけで考え過ぎず、リーダー陣でのコミュニケーションを大切にしていきます。

田中新監督との巡り合わせ

 

――明治の最後の大学日本一が、いまの4年生が生まれた96年度のシーズン。そのときの主力で同じポジションの田中澄憲さんが現在の監督です。


何か運命のようなものを感じますか。
 昨年は準優勝で終わりましたし、余計にそれは感じますね。
ただ、成し遂げないと意味がないので、〝運命のようなもの〟を感じながら、しっかり結果を出せるようにやっていきたいです。


――田中監督とのコミュ二ケーションはいかがですか。


 すごく気にかけてくれて、コミュ二ケーションも取りやすいです。
 実は昨年、キヨさんに喝を入れられたことがありました。
夏合宿で調子が上がらず、そのときの同志社との練習試合でメンバーから外されてしまって……。
「もう自分はレギュラーだ」という慢心もありましたし、それを厳しく指摘されました。
そこからは、練習も常に100パーセントで取り組んでいますし、その出来事があったからこそ、少しずつ信頼関係ができあがっていったのかなと思います。


――では最後に、対抗戦と大学選手権の優勝に向けて、もっとも必要だと思うことを教えてください。


 一人ひとりが、しっかりとラグビーと向き合うこと。
明治は時間的な制約の多いチームなので、無駄にできる余裕はありません。
そのうえで、自分自身やチームのことをきちんと把握していく。
スキルや戦術はあとからついてくるので、まずは、ラグビーと向き合うことを大切にしたいと思います。
 ファンの皆さん、今年も応援の程、よろしくお願いいたします。


 

ファンクラブ会員からQ&A


Q1 試合時にグラウンドへ入る際に、何かこだわりはありますか?
 試合前のウォーミングアップは、毎回、同じ形でやっています。
あとは、余計なことに悩まないように、練習の段階からテーピングやスパイクをゲームと同じものにしています。

Q2 福田選手が考える、明大ラグビー部の主将像を教えてください。
 FWでガツガツ前に行くというイメージがありますけど、僕はSHなので「前へ」の精神は忘れず、自分なりにアレンジして“味”を出せたらいいなと思います。

Q3 大学選手権決勝の帝京戦で1点差で敗れましたが、その差は何だと思いますか?
 技術や戦術の面で少なからず差はあったと思いますし、それに加えて80分間戦うメンタル、後半の集中力に違いを感じました。
そこは僕らも見習わないといけないところです。