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僕が明大ラグビー部にのこしたもの!Interview 1 圓生正義主将 (VOL.6)

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Interview 1
圓生正義主将
僕が明大ラグビー部にのこしたもの


丹羽新体制で迎えた2013年シーズン。前年から大きくメンバーが入れ替わったチームは対抗戦を5位で終えたものの、現在の国立競技場では最後となった明早戦の激闘、大学選手権では東海大・慶應相手に1点差の逆転勝利など、尻上がりに成長してきた。
勝てば、3季ぶりの準決勝進出が懸かった立命館との試合――明治は2点差で敗れ、つかみかけていた国立の切符を寸前で逃した。さまざまなドラマがあった2013年圓生組。主将はこの1年、自分自身とのケガに闘いながら、『常勝明治の足掛かりとなる代に』という想いで、チームをまとめてきた。

自分の姿勢に多くの4年生が賛同してくれた 
――対抗戦が5位、大学選手権がセカンドステージ敗退という結果に終わった今シーズンの総括をお願いします。
今年は人間力の向上がテーマでした。ラグビーだけでなく掃除やあいさつなどの寮生活から取り組んでいき、昨年までと比較すれば、やろうとした部分での成長はあったと思いますね。
ラグビーで結果を残すことはできませんでしたが、それは実力がそこまでだったということですし、責任を感じる部分はあります。ただ最初に話した人間力の向上に関しては、来季へつながる土台をつくれたと感じています。

――人間力を高めるという点について、具体的に行ったことを教えてください。
(あいさつや掃除に関して)さぼっている選手や気持ちが抜けている選手がいれば、しつこく言い続けました。僕自身、決して器用なほうではないので、変わったことはできません。だから、当たり前のことを当たり前にやっていく姿を見せるようにしました。
この気持ちに賛同してくれる同期の4年生がすごく多くて、それは本当に助かりましたね。

――主将として過ごしたシーズンでもありました。
ゲームにはあまり出られなかったので、そこでの貢献はあまりできませんでしたが、それでも一回一回の練習に手を抜かずに取り組みました。僕個人としてはヒザのケガがあって騙し騙し、毎日治療をしながらという状況ではあったのですが、「来季からも、こうやって頑張っていくんやぞ」という姿は見せられたと思います。

――大学選手権ではベンチから見守っていました。同期や後輩たちが粘り強く戦う姿は頼もしく映りましたか?
リードされてもオロオロしない様子が、板についてきたなと感じさせてくれました。これは下級生だけでなく、ゲームキャプテンとして出場していた小澤を中心に4年生がしっかりリードしてくれたのが大きかったです。

――チーム全体で言えば、昨シーズンとはレギュラーが大きく変わりました。
春はメンバーが頻繁に入れ替わったことで、多くの選手がAチームでの経験を積めました。今年は関東ジュニア選手権も決勝まで進出できましたし、チームの底上げは図れたのではないでしょうか。
秋のシーズン以降は、実力主義で学年に関係なく調子のいい選手はトップチームに上がり、入れ替わった選手は次のチャンスに向けて自分の課題を見つけ、対策を考えるようになったと思います。だから、4年生でゲームに出られない選手も気持ちが落ちるということはなかったですね。

――だからこそ、ラストの立命館戦の結果は悔やまれますね。
アップを見たときに、いつもより少しだけ緊張感があるな、かたいかなとは感じました。いつもなら自然と気持ちが入っていって、試合開始の時点で高まった状態になるのですが、焦りのような気持ちがあったと思います。一方で立命館はすごく気合が入っていると感じ取れて・・・・・・。このときにアップを止めて、一言でもいいから声をかけておけばという思いは少なからずあります。

多くのファンに支えられたことを実感した1年

――来季以降チームが大学日本一を目指していくにあたって、上積みとして何が必要だと感じていますか?
その年その年でブレない考えをしっかり持ってほしい。一昨年、そして今季と、やってきたことを継続して、自分たちの考えを乗せるやり方をずっと続けてほしい。
僕自身、昨シーズン主将だった竹内(健人)さんに「毎年のように新しいチームになると結果を残すのは難しい。今まで積み重ねてきたことを力に変えて、そのうえで自分たちの考えや方法を加えていけ」と言ってもらえたので、そこは突き詰めてもらえればと思っています。

――次の主将は勝木選手に決まりました。そうした話はされましたか?
まだしていません。新チームが始動したばかりですし、まずは自分たちのやりたい方向に進んでほしい。僕も考え抜いて答えを出していったので、あまり先入観を与えたくないですから。それでも迷いがあるのならば相談してもらえれば。高校からの後輩ですし、もちろん信頼しています。彼に任せて大丈夫です。

――明治という伝統校の主将を務める難しさは当然あると思います。
批判されることもよくありましたが、いちいち気にしていても仕方ないと思っていました。でも、試合が終わって競技場の外に出れば、ファンの皆さんが「キャプテン、お疲れ様!」って言ってきてくれるんですよ。それがめちゃくちゃ嬉しかったですね。支えられていることをすごく感じたし、応援してくれる人たちのためにも頑張らなければといけないと思えた1年でした。来季も応援してくれるファンの方のためにも頑張ってほしいですね。

当たり前のことを当たり前にやっていく姿を見せるようにしました