明大ラグビーファンクラブ

最新ニュース

春シーズンから結果にこだわる!Interview 1 勝木来幸主将 (VOL.7)

このエントリーをはてなブックマークに追加
春シーズンから結果にこだわる!
Interview 1 勝木来幸主将

対抗戦は3勝4敗の5位。大学選手権はセカンドステージ敗退と結果を残すことができなかった昨季の明治。しかし、丹羽新体制のもと、新たなラグビースタイルの構築と規律を重んじるチーム作りは着実に成果を残した。結果を求められる今シーズン。新チームの主将に就任した勝木来幸にかかる期待は大きい。

覚悟の上で引き受けた伝統校の主将

――主将に任命されたときの気持ちから教えてください。
正直、自分が主将になるとは思っていなかったので頭が真っ白になりました。自分たちの代は各高校の主将経験者が多く、「まさか自分が・・・・・・」とビックリしたのが率直な感想です。

――すぐに受け入れられましたか?
どうチームを引っ張っていくかなど不安な面はありましたが、伝統校の主将を任されるというのはやりがいがあります。覚悟の上で引き受けました。

――昨年は同じ常翔学園(大工大高)の先輩である圓生正義選手が主将を務めていました。チームメイトから信頼の厚いキャプテンでしたが、学んだことを教えてください。
何事にも全力で取り組まれる方で、そうした姿勢は自分も実践したいと思います。自分がこけるとチームもこけてしまうと思うので、常に体を張って前に出て、チームを引っ張りたいですね。また、圓生さんは下級生にも自分から声をかけていくタイプでした。そこも見習って、下級生にも積極的に声をかけて、チームの底上げをはかっていきます。

――今季は副キャプテンを置かず、FWリーダーに大椙選手と平井選手、BKリーダーに長石倉選手、水野選手、村井選手と5人のリーダー制でチーム作りを進めていくそうですね。
副キャプテンを置くと、主将と副主将に頼りがちになってしまうという面があるため、各ポジションでリーダーシップをとる選手と一緒に助け合う形です。
最終的な判断や決断は自分が行いますが、いろいろな面で周囲がリーダーシップをとってくれているので、僕としてはやりやすいですね。下級生にも各学年にリーダーがいるので、チームの方針が下級生に伝わりやすくなっています。

――昨年から監督を含め首脳陣が変わり、チームとしてより規律を求められるようになりました。
あいさつなどの本当に基本的なことですね。当たり前のことですが、その当たり前のことがこれまではできていませんでした。そうしたことが、かなり改善されてきています。寮長の牛原も、そういう部分をしっかりと見てくれています。
――勝木主将自身もチームの規律を重視していきますか?
幹部は嫌われてもいいと思っています。最後に勝って、みんなに『ついて行ってよかった』と思われれば、それでかまいません。もちろん信頼関係は大切ですが、嫌なことも言わなければ、チームも勝つことができませんから。

春から結果を重視 チームに勝ち癖をつける

――勝木主将はどういうチームにしていきたいと思っていますか?
小さい頃から明治に憧れがありました。「前へ」の精神や紫紺のジャージに憧れて明治に入ったので、「前へ」の精神は大切にしたい。しかし、昨年まではなかなか前に出られなかったのが実情です。ただ前に行くのではなく、工夫しながら前に進んでいくことを目指していきたいと思います。特に接点での勝負には負けないようにしたいですね。

――昨年、丹羽監督が就任してからはボールを動かすラグビーを志向するようになりました。
FWだけで勝てる時代ではないので、BKの前やサイドにFWがつく、ステップで少しずらしてから攻めるなどの方法を取り入れています。今は基礎的なカラダづくりやオフロードの練習が中心で、戦術的な部分には手をつけていませんが、秋に向けて、徐々に精度を高めていきたいですね。

――昨シーズン、レギュラーとしてゲームに出て感じたことは?
帝京などのトップチームはもちろん強いと感じましたが、「勝てる」という手応えもつかむことができました。点差は開いてしまったので、見ている方からはそう思われないかもしれませんが、そこまでの力の差はないという実感があります。

――その差を埋めていくために、やらなければいけないことを教えてください。
FWで勝負した上で、さらにBKでもトライを取るという形が理想です。ただ、僕個人としては7対3、少なくとも6対4くらいの割合で、FWで勝負していきたいという気持ちはあります。そのために、今年はブレイクダウンの練習にも多く取り組んでいます。

――フィットネス強化では、U‐20日本代表で指導経験のある坂井裕介さんが、S&Cコーチに就任しました。
2月は週2日、3月は週3日のペースで取り組みましたが、練習はめちゃくちゃしんどい(笑)。時間は短いのですが、休憩なしで練習が続くので疲労感があります。また、走るフォームの改善や一瞬のスピードを向上させるために、チューブを使ったトレーニングも取り入れられています。

――昨シーズンはレギュラーに下級生が多いことも特徴でした。
2、3年生が中心となってゲームに出ていたので、経験を積むことはできたと思います。帝京や早稲田などの強豪を相手に、秩父宮や国立競技場という大舞台で戦えた経験は大きいです。そこに加えて、今年は勝ち癖をつけていきたい。自信をつけるためにも春シーズンから結果を残していきたいです。昨年の春は負けが多く、どう戦ってどう勝つかという部分で積み重ねができませんでした。僕自身、不安な気持ちにもなったので、今年はそういう思いを選手にさせたくありません。負けて反省することも大事ですが、勝って反省するのが一番いいと思っています。

――最後に今季の目標と、ファンの皆さんへのメッセージをお願いします。
今年こそ、大学日本一という目標を達成したいと思います。ファンの皆さんから強い明治が帰ってきたと言われる結果を残したいですね。伝統校の明治が勝たなければ、大学ラグビーが面白くならないと思っているので、そう言われるように頑張ります


幹部は嫌われてもいい。
最後に勝って、みんながついて行ってよかったと思える結果を残したい