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司令塔が感じる明治の進化 SO田村煕(VOL.9)

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SO 田村煕
司令塔が感じる明治の進化


丹羽メイジの10番を背負う田村煕。今季は不動のレギュラーとなり、攻撃のタクトを振り続けている。チームの司令塔は、明早戦をいかに戦うつもりだろうか。

勝負どころでメリハリをつける

――ここまで対抗戦は5勝1敗。今季の明治の戦いぶりは評価が高いです。
初戦で強豪の筑波に勝てたことが大きかったですね。ここで締まったゲームができたので、今の状態につながっています。

――慶応戦の前半に14‐0とリードしたあと、苦しい場面もありました。
いつもの明治なら、そこで逆転されて危ないゲームになってしまうのですが、我慢できるようになりました。

――昨年から、SОで出場していますが、ゲームの組み立て方に変化は?
そこまで大きく変わってはいません。チーム全体としてアタックの部分でミスが減りました。その結果、継続してボールを動かすことができています。

――田村選手自身のプレーについて聞かせてください。慶応戦の後半は裏に抜けるなど個人で仕掛けていましたが、ボールを味方に散らすプレーとのバランスはどう考えていますか。
時間帯やエリアも当然関係してきますが、SOは攻撃を重ねていかないと、面白くありません。前半の最初からトライを狙いすぎてもゲームにならないし、かといって(味方に)振り続けても単調になってしまう。勝負どころと、セーフティーにいく場面でメリハリをつけることが大事だと考えています。

――WTBのレギュラーだった齊藤剛希選手が明学戦で負傷したことで、1年生の梶村祐介選手をはじめ、ゲームに出るメンバーに変化がありました。

一人ひとりの特徴は違いますが、どのメンバーが入ったとしても、やるべきラグビーは同じです。それぞれがチームの戦術に沿ったうえで、いかに個人のパフォーマンスを出せるかだと思うので、特に大きくは変わりません。

明早戦勝利の保証は何もない

――明早戦についてうかがいます。まず、今季の早稲田の印象は?
清宮克幸さん(現ヤマハ監督)が指揮されていた時代からの、いいラグビーの文化が残っているイメージがあります。タックルはしっかりしているし、ブレイクダウンも伝統的に強い。アタックを継続する力もある。
だから、明治の調子がいくらよくても、油断できないですね。歴史的に、明治が早稲田に大差で負けることはあっても、早稲田が明治に大敗することはほとんどないので。今季も、布巻(峻介)選手、小倉(順平)選手など要所にいい選手がいます。勝利に対して何の保証もされていません。

――攻略の糸口は?
明早戦ということで気負いが出てくると思うので、気持ちのコントロールが大事になってきます。いかに平常心でプレーできるか、ですね。

――FW戦についてはいかがでしょうか?
今季の早稲田のFWは、例年ほど高く評価されていませんが、明早戦となると変わってくると予想されます。
明治には、いいFWがそろっていますが、筑波や慶應などの上位校が体を張ってきたときには、大差のつくゲームにはなりませんでした。スクラムやモールが強ければ、逆に消耗することでもあるので、後半早々の大事な時間帯で走れないなどのマイナス面につながる場合もあります。
SOとしては相手に合わせず、FWが好きな時間帯で勝負できるようにゲームをコントロールしたいですね。

――では最後に早稲田戦に向けて、ファンの方にメッセージをお願いします。
日頃から熱心に会場に足を運んでいただき、ありがとうございます。昨年、大学選手権を戦っていて感じたのですが、皆さんの激励の声が大きな力になりました。今季も、皆さんからの声をプラスに変えて結果につなげたいです。応援よろしくお願いします。