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選手、コーチそれぞれの立場から、今季「復活」に懸ける想い (VOL.11)

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コーチとして重戦車再建へ
阮申騎FWコーチ
明治らしい選手を一人でも多く育てる!


一昨年まで選手として13 年、コーチとして1 年、サントリーサンゴリアスで過ごしました。その後、1 年間はラグビーから離れていましたが、明治から連絡をもらって、今季からFW コーチとして母校に戻ってきました。
ここ数年の明治を見て感じていたのは、とにかく“明治らしくない”ということ。明治らしい選手がいなくて、明治らしい戦い方ができていない。ラグビーは毎年のようにルールが変わるので、いろいろなことを取り入れていく必要はありますが、少しブレてきているのかなと感じていました。「明治ってどういうチームなの?」「FWが一番強いチームにならないといけないんじゃないの?」という思いがあって、原点回帰を目指して、FW を強化しているところです。
特に口酸っぱく言っているのは、ブレイクダウンとパッション(情熱)。
明治のラグビーはこうなんだ、というものを選手に作ってあげることが一番大事だと考えて、指導にあたっています。
選手には「勝ち負けはどちらでもいい」とも、よく言っています。結局は、明治らしくスクラムを押して、ブレイクダウンに勝って、1対1の勝負を制する。それを実現するために、フィジカルやパッションを身につけようと。いま挙げた部分で相手に勝てば、おのずと結果はついてきますし、要は明治らしく戦いさえすれば、それでいいんです。
レベルは徐々に上がってきていますが、本音を言うとまだまだ。急にレベルアップすることはないので、強化は階段を登るようにしっかりやっていこうと思っています。この夏合宿でも、スクラム、ブレイクダウン、1対1に焦点を当てて、FW 強化に取り組んできました。
あとは、問題になった部分をそのままにしないこと。いまのプレーの何が良くて何が悪かったのか、1回1回止めて話をしていますし、選手同士でも話をさせるようにしています。「なぜ」を理解して、落とし込んでいかないと、選手は信じてやってくれませんから。効率が悪いように感じるかもしれませんが、その時間は惜しみなく使っていますね。
今シーズン、特に成長した選手はFWの前列の3 人。本当によく頑張っています。№ 8 の桶谷は能力の高い選手だけど、もっとできる。斉藤祐也(元サントリー)のレベルには達してないですね(笑)。桶谷に限らず、これから鍛えていって、明治らしい選手が一人でも増えるように頑張ります。

帰ってきたトライゲッター
WTB 齊藤剛希
今年こそはシーズンを通して貢献する!


昨年の対抗戦の明治学院戦で、左ヒザの前十字靭帯を断裂しました。ケガをした瞬間は本当につらくて、心が折れそうになりましたが、何とか気持ちを切り替えて、自分がチームに貢献できることは何かを考えるようにしました。6 月からチームの全体練習に復帰し、いまは試合形式の練習以外すべて、全体練習に参加しています。
スピードは戻っていると思うので、あとは試合勘の部分ですね。左ヒザをかばって、相手の急なステップに反応しきれていないところがあるので、ゲームと同じ状況の練習を重ねて慣れていけば、ケガをする前よりも、いい状態で復帰できると思います。
実は、ケガで11 月以降の重要な試合に出場できない状況が2 年生のときから続いています。今年こそはシーズンを通して出続けて、勝利に貢献したいですね。特に大学選手権はこれまで一度も出場機会がないので、出たいです。
チームとしては、今年は春から段階を踏んで強化に励んできました。
前回のゲームの反省点を次の試合に生かすことを意識的に行い、それが春シーズン最後の早稲田戦の結果(66 ○ 14)につながったと思います。今年はFW が特に強いので、あとはBK がどれだけエリアを取って、攻撃を重ねてトライを奪えるか。春の帝京戦はFW で勝っていたのに、BKで負けたという印象があります。BK のBK のアタックでトライを取りきれば、FW ももっといいアタック、いいゲインができると思いますし、お互いに助け合うのが理想ですね。いま現在も課題と反省点を改善しながら、ピークを11、12 月にもっていけるように練習を重ねています。
個人としては持ち味の倒れないプレーを生かしたいですね。人をできるだけ自分のところで巻き込みたいと思っています。昨年は僕の意図があまりないまま、SO の田村に使われるプレーが多かったので、自分から積極的にボールをもらって、そのままトライにつながるプレーをしていきたい。僕が人を巻き込んで、逆サイドのWTB がトライを取るイメージです。あとはグラウンドを広く見て、誰がどこにいるのかを把握して、ボールを持った瞬間にプレーを正しく判断していきたいですね。
チームは、キャプテンの(中村)駿太がうまくまとめてくれています。僕は副将として、声出しや駿太のサポートなどでこれからも貢献していくつもりです。今シーズンは着々と強化が進んでいるので、今年の明治にぜひ期待してください。